ご挨拶

全国青年司法書士協議会 会長 石橋 修

 皆さん、こんにちは。全青司会長の石橋です。
 本年度、全青司では「差別と貧困のない社会を目指して」をテーマとして活動しています。
 日本の社会は格差社会と呼ばれて久しく、皆さまご存じのとおり貧困が大きな問題となっています。 貧困は世代間で連鎖すると言われており、このまま貧困問題を放置し、解決を将来世代に先送りすることは許されません。
 また、平成23年に発生した福島第一原発事故により、被害者が差別に直面しているとの話も聞きます。この差別がなくならない限り、事故が解決したということはできません。さらに、沖縄県では辺野古基地新設が大きな問題となっていますが、沖縄に対する構造的差別が、基地問題を沖縄県民だけに負わせることになってはいないでしょうか。福島の問題も沖縄の問題も、自己の問題として捉えない限り、解決はあり得ません。
 さて、今回のくまもと全国研修会のテーマは『流儀』です。~「さまざまな立場・境遇にある市民の思いに気付き、既存の枠に捉われることなく、何事にも取り組み、法律家のさきがけとなっていく」ことこそ青年司法書士の流儀である~
 このテーマには「市民の感じる生きづらさを少しでも解消したい」という熊本実行委員会の思いが込められていますが、まさに本年度全青司のテーマとも共通する問題意識です。
 本研修会では、このテーマにそって基調講演・分科会が行われます。特に基調講演は、「生きづらさの根にある」問題を知り、自分自身の偏見が他者の「生きづらさ」を助長していないか、繰り返し問う内容となっています。事前に講師が執筆した書籍をお読みいただいたうえでご参加いただきますと、より効果的な全国研修会になろうかと思います。
 分科会については、いずれも「困っている市民の力になりたい」という問題意識からスタートし、最新の情報をもとに打開策を議論します。参加する皆さんには、それぞれの「流儀」を確立するきっかけとしていただけるものと確信します。そして、本研修会を通して、皆さんの考える「流儀」を全青司全体で共有したいと思います。
 年1回の全国研修会です。平成27年10月17日(土)、18日(日)の2日間、熊本の地に集まって熱く議論し、何かできることはないか一緒に探求しようではありませんか!
 皆さんのご参加を心よりお待ちしています。

第44回全青司くまもと全国研修会 実行委員長 松永 朋子

 私たちはよく、「市民のために」という言葉を使い、いつも念頭において活動をしています。
 しかし、「市民のために」と一言に言っても、市民の方それぞれに、さまざまな立場、境遇があります。
例えば、男性・女性・高齢者・労働者・障がい者・外国人… 列挙すれば、きりがありません。私たちは、そのそれぞれの市民の方の思いに気付いているでしょうか。そして、気付いたとしても、行動できているでしょうか。
 第44回全青司くまもと全国研修会のテーマは、「流儀」です。
 「さまざまな立場・境遇にある市民の思いに気付き、既存の枠に捉われることなく、何事にも取り組み、法律家のさきがけとなっていくことこそ、青年司法書士の流儀であると考え、市民のために活動する青年司法書士の使命を共有し、この流儀を後世に伝えていきたい」
 実行委員会は、この思いを、本研修会のテーマ「流儀」に込めています。
 そして、多様化する現代社会の中で、市民の方の思いに気付く、というのは、常日頃から意識してアンテナを張り、活動していなければその思いに気付くことはできないのではないか、と考え、今回、基調講演には、和光大学現代人間学部教授 竹信三恵子先生をお招き致します。
 竹信三恵子先生は、取材を通してさまざまな立場・境遇にある生の市民の声を聞き続けてきたジャーナリストであり、現在は研究者として女性や貧困問題、労働問題など、幅広い分野において研究をなされていらっしゃいます。
 私たち青年司法書士がさまざまな市民の思いに気がつき、取り組もうとするとき、そこにはどのような市民の思いがあり、どのような問題点が存在するのか、そして、その問題点に対して私たちが司法書士としてどのような取り組みができるのか、先生のご講演を聴き、「気がつき、取り組む」という姿勢、また社会に存在する様々な問題に対する感受性を持ち帰って頂くことにより、今後の司法書士人生の道しるべとなると考えています。
 本研修会に参加された皆様が、全体会・分科会を通し、また参加者との交流の中で、自分なりの「流儀」を持ち帰って頂きたい、実行委員一同、その思いで準備をして参りました。
 熊本の地にて、全青司全国研修会が行われるのは、今回が初めてとなります。
 火の国熊本にて、熊本の熱い思い込めた研修会で、全国の熱い司法書士の方々とお会いできることを楽しみにしております。
 10月17日、18日は熊本へ!

熊本県青年司法書士会 会長 堀 拓郎

 いよいよ熊本では初の開催となる全青司全国研修会が迫ってまいりました!
 近年、熊本会では20代の若手会員や女性の会員が多く加わり、とても活気のある団体になっていたところであり、この全国研修会の開催はまさにタイムリーなものとなりました。
 全青司の全国研修会に参加するうちに、自分たちもこんな素晴らしいものを作りたいと思うメンバーが増え、「今ならできる!」という機運が高まり満を持して本研修会の主管をさせていただくことになりました。ちなみに、主管会立候補を熊本会の総会で決定した2013年、その年の流行語大賞は林修氏の「いつやるか?今でしょ!」でした。図らずも、その時の私達の思いと重なるものでした。
 それから準備を進める中で、「熊本会から発信したいこと」や「熊本会だからできること」は何かという視点に、「いま青年司法書士として発信したいこと」という視点を加えて内容を考えてまいりました。私達は、本研修会のテーマを「流儀」としました。それは、さまざまな立場・境遇にある市民の思いに気付き、既存の枠に捉われることなく、何事にも取り組み、法律家のさきがけとなっていくことこそ青年司法書士の流儀であるという思いを込めたものです。
 また、それぞれの分科会では流儀という柱のもと、それぞれのテーマの最先端の情報を発信します。
ちなみに熊本会では、土地家屋調査士と連携し特に境界問題に着目した分科会、そして女性からの視点で司法書士制度を考えた分科会の2つを担当します。
 全国各地で活躍する青年司法書士がこの研修会に集い、私達が「流儀」という言葉に込めた熱い思いを感じ、司法書士の未来像を共有できる機会になると確信しています!
 ちなみに、会場のすぐそばにある熊本城は、大手旅行口コミサイトが発表した「行ってよかった!
日本の城ランキング2014」で見事1位に輝きました。私達も皆さんに「来てよかった!」と思っていただけるような研修会を作り上げたいと思います。
 10月17日、18日は熊本に来てはいよ~ !!

今年の研修会のパンフレットはこちらからダウンロードできます

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